インプラント
治療の流れ
Flow
なるべく治療期間を
短くするために
Shortening
インプラント治療は、治療が完了するまで4ヵ月〜1年ほどかかり、ブリッジや入れ歯などのほかの治療法よりも治療期間が長いところが懸念点です。はせがわ歯科医院では、患者さまの負担を軽減するために「抜歯即時インプラント」といった術式を使用し、できるだけ治療期間の短縮を図るよう努めています。
抜歯即時インプラントとは、抜歯をした直後にインプラントを埋め込む術式です。一般的に抜歯後は顎骨が再生するまで数ヵ月待ってからインプラントを埋め込みますが、抜歯即時インプラントでは抜歯でできた穴を利用してインプラントを埋め込むため、治療期間の大幅な短縮が期待できます。
当院はセカンドオピニオンにも対応しておりますので、治療期間が長いことでお悩みの方も、ぜひご相談ください。
インプラント治療の流れ Flow
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Step 01
診査・診断、治療計画の立案
治療相談(30分)
まず問診で患者さまがインプラント治療を希望される理由やご要望を丁寧に伺います。患者さまのお望みを詳しく把握することが、患者さまにとってより良い治療を提供することにつながるからです。
その後、これまでの治療歴や歯を失った理由、入れ歯をお使いの場合はトラブルの有無などをヒアリングし、インプラント治療の障害になるものがないかをチェックします。口腔内の検査
虫歯や歯肉炎・歯周炎の有無をチェックし、口腔内の健康状態を調べます。歯だけでなく、歯肉や顎骨も視診や触診で状態を確認し、お口全体の状態を詳しく把握します。歯周病はインプラントの脱落のリスクを高めるため、事前に治療しておくことが重要です。
診査・診断
問診や検査結果をふまえて患者さまに適した治療法を診断します。患者さまによってはインプラント治療以外の選択肢をご提案することもあります。患者さまに治療の流れやおおよその治療期間・治療費などについて詳しくご説明し、十分に納得いただいたら治療を進めていきます。
術後の口腔内予測
次に、口腔内模型に人工歯を装着し、インプラントを入れたあとの歯の状態を確認します。まずは人工歯の形を決めてから、それを支えるためにインプラントをどの位置や角度で埋め入れるべきかを検討していきます。なお、この模型は患者さまが治療後の仕上がりをイメージすることにも役立ちます。
レントゲン検査・CT検査
レントゲン検査とCT検査は、歯肉の下にある顎骨の状態を把握するために必要です。レントゲン検査ではX線撮影装置で口元を撮影し、口腔内全体の顎骨の形状や骨量を把握します。
一方CT検査では、歯科用CTで口元を360度全周から撮影し、口腔内の断層画像を取得します。この断層画像からは、顎骨の厚みや骨質、顎の中の血管や神経の位置なども詳しく把握できます。診断・治療計画
レントゲン検査とCT検査の結果をもとに診断し、治療計画を立てます。治療計画の検討にはサージカルガイドシステムを使用します。このシステムでは、撮影したCTの画像データから、インプラントを埋め込む適切な位置や角度、噛んだときにインプラントにかかる力を計算できるため、より良い治療計画の立案が可能です。
なおインプラントを固定するための骨量が足りないと判明した場合には、骨量を増やす処置を含めて治療計画を立てます。サージカルテンプレートの作製
治療計画について詳しく患者さまにご説明し、十分にご納得いただいたらサージカルテンプレート(手術用テンプレート)を作製します。これは治療計画どおりの位置や方向でインプラントを埋め込めるようにガイドするマウスピース状の装置です。手術の際に患者さまの歯肉に装着し、ガイドに沿ってインプラントを埋め込むことで手術の失敗を回避できます。
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Step 02
インプラント埋入手術
口を消毒して麻酔をかける
まずは血圧、脈拍、体温などを測り、体が手術を受けられる状態かを確認します。その後は口の中の清掃と消毒を念入りに行ないます。
オペ専用ルームに移動したら、いよいよ手術開始です。お顔に滅菌した布をかぶせ、局所麻酔をします。時間をかけて丁寧に麻酔をかけることで、麻酔時の痛みをほとんど感じずにすみます。1次手術
インプラントを埋めるための穴をドリルで形成します。麻酔が効いているため、痛みの心配はありません。
次にインプラントをネジのように回しながら埋め込んでいきます。インプラントをしっかり埋め込んだら、頭部にカバースクリューという保護用のパーツを取り付け、歯肉で覆って縫合します。2次手術
インプラントと骨が十分に結合するまで数ヵ月待ったら2次手術を行ないます。2次手術は人工歯を取り付けるために行なう手術です。局所麻酔をして歯肉を切開し、インプラントの頭部に取り付けたカバースクリューを外してヒーリングアバットメントに取り替えます。
これは歯肉の治癒用に一時的に使用する仮の人工歯の土台です。このヒーリングアバットメントが露出した状態で歯肉を縫合し、治癒を待ちます。なお、骨の状態によっては1次手術の際に人工歯の土台となるアバットメントを取り付け、2次手術を行なわない場合もあります。 -
Step 03
人工歯の作製・装着
歯肉の治癒を確認後、ヒーリングアバットメントを外して正式なアバットメントを取り付けます。次にガムのような材料を使用して口の型取りを行ない、口腔内の模型を作ります。そしてこの模型を使って人工歯を作製していきます。人工歯が完成したらインプラントに装着し、噛み合わせや適合などをチェックして細かく調整します。仕上がりを患者さまに納得いただければ治療は完了です。
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Step 04
メンテナンス
治療が終わったあとも当院で定期的に検診やクリーニングなどのメンテナンスを受けていただきます。インプラントのケアを怠ると、インプラントを支える歯肉や骨が細菌に感染して破壊され、インプラントが抜け落ちてしまうリスクがあるからです。
インプラントを長く使い続けるためには、毎日きちんとケアを行なうとともに、歯科医院での定期的なメンテナンスを忘れずに受けましょう。
インプラント治療にともなう一般的なリスク・副作用
- 機能性や審美性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
- インプラントの埋入にともない、外科手術が必要となります。
- 高血圧症、心臓疾患、喘息、糖尿病、骨粗鬆症、腎臓や肝臓の機能障害などがある方は、治療を受けられないことがあります。
- 手術後、痛みや腫れが現れることがありますが、ほとんどの場合1週間ほどで治ります。
- 手術後、歯肉・舌・唇・頬の感覚が一時的に麻痺することがあります。また、顎・鼻腔・上顎洞(鼻腔の両側の空洞)の炎症、疼痛、組織治癒の遅延、顔面部の内出血が現れることがあります。
- 手術後、薬剤の服用により眠気、めまい、吐き気などの副作用が現れることがあります。
- 手術後、喫煙や飲酒をすると治療の妨げとなるので、1週間は控えてください。
- インプラントの耐用年数は、口腔内の環境(骨・歯肉の状態、噛み合わせ、歯磨きの技術、メンテナンスの受診頻度、喫煙の有無など)により異なります。
- 毎日の清掃が不十分だった場合、インプラント周囲炎(歯肉の腫れや骨吸収など)を引き起こすことがあります。
サージカルガイドシステムを用いた治療にともなう一般的なリスク・副作用
- 機能性や審美性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
- サージカルテンプレート(手術用テンプレート)を作製することで、インプラントの埋入位置・方向・角度・深さの精度と正確性を向上させられます。
- 低侵襲での治療が可能ですが、術後に腫れや痛みが現れることがあります。
アクセス Access
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